題名に惹かれて読んでみた
佐藤愛子著。2時間ほどで読み終えるエッセイ集。同年齢の方々を思い浮かべると、筆者は体力も、判断力も、境遇も切羽詰まっていないようだった。90歳ともなると、身寄り無し、仕事無し、金無し、健康無し…あるのは体の不自由さと愚痴の多さという方が少なくない。今も後悔や不満が湧き出てくるこの身。長生きすることはめでたいのか?
「『お母さん90歳になられましたね。ご感想は?』と、離れて暮らす息子嫁から聞かれて、絶句しました。ご住職様私は何と答えればよかったのでしょうか?」と問われて、2年半の闘病後お浄土に行った父の話をしたが何とも言えない気持ちになったと住職が語った。