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薬王寺の涅槃図

本日(2月19日)早川の小さな小さなお寺で涅槃会法要が開かれ、 涅槃図の絵解きがありました。

涅槃会というのは、お釈迦さまが入滅された日を御縁として勤められる法要のことです。  お釈迦さまは、29歳で出家され、35歳で悟りを開かれ、以来45年間、み教えを説かれ、80歳で入滅されました。日本では2月15日を入滅の日としています。  今、入滅という言葉を使いましたが、私たちが死んでも入滅という言葉は使いません。入滅とは、滅度に入るということでお釈迦さまが亡くなられたとは言わないで、入滅とか涅槃に入られたと言います。

 お釈迦さまの涅槃(ねはん)のご様子は、涅槃図として描かれ、時代を越え国を越えて、お釈迦さまを敬う人々の間で「絵解(えと)き」として伝えられてきました。その絵には、弟子たちの姿や悲しむ動物たち、沙羅双樹(さらそうじゅ)などが描かれていますが、空を見ますと、雲に女性の姿を見ることができます。

 この方は、お釈迦さまの母「マーヤ夫人(ふじん)」の姿だそうです。お釈迦さまの誕生から7日後に亡くなられたお母さまのことを、お釈迦さまはとても大切に思っておられたことがわかります。いつもそのご活躍を見守られ、いよいよ涅槃をむかえられる時にも、会いに来てくださる姿がそこには描かれています

 薬王寺の涅槃図も共通したモチーフで描かれています。 中天には満月が、その下には8本の沙羅樹があり、そのうち4本はお釈迦様の死を悲しんで枯れています。供物を捧げようとする純陀、釈迦の足に触る須跋陀羅。

また天上界からお釈尊の母、摩耶夫人が薬袋をもって駆けつける場面です。

お釈迦さまが横たわる宝床(宝台)の周りには、釈尊の最後の御説法を聞こうと数えきれないほどの仏弟子や動物たちが集まり、その最期を嘆き涙しています。

悲しみのため卒倒した阿難尊者、それを介抱する阿楼駄尊者。

涅槃図の絵解きから学ぶことも数多くあります。 機会があれば薬王寺を訪ねてみてください。

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